サメ【総合】

軟骨魚類

サメは、骨を持たず、軟骨(なんこつ)でできた体を持つ魚のなかまです。世界に500種以上がいて、最大のジンベエザメから手のひらサイズの種までさまざまです。歯が何度も生え変わることや、恐竜よりも古い歴史を持つことが特徴です。

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分類と学名

分類階層

  • 界:動物界 Animalia
  • 門:脊索動物門 Chordata
  • 綱:軟骨魚綱 Chondrichthyes
  • 亜綱:板鰓亜綱(ばんさいあこう)Elasmobranchii
  • ※サメは1つの目ではなく、複数の目にまたがるグループ

和名・英名

  • 和名:サメ(地方によって「フカ」「ワニ」とも呼ばれる)
  • 英名:Shark

グループの成り立ち

サメは、エイと同じ「軟骨魚類」のなかまです。骨を持つふつうの魚(硬骨魚類)とは、大きく体のつくりが異なります。世界の海に500種以上がすみ、種類のうえでもとても豊かなグループです。同じ軟骨魚類のエイは、サメの体を上下につぶして平たくしたような姿をしています。

大きさ・分布などの基本データ

大きさ最小のツラナガコビトザメで約17cm/最大のジンベエザメで12〜18m(魚類で最大)
種類500種以上
分布世界中の海。一部の種は川にも入る
生息環境浅い海から深海まで
食べもの多くは肉食(魚・アザラシなど)。ジンベエザメなどはプランクトン食
寿命数十年ほど。グリーンランドザメは数百年生きる

サメのからだ ― 骨のない魚

海を泳ぐアオザメ
すらりとした体とえらあなを持つアオザメ(Diego Delso, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

骨がなく、軟骨でできている

サメの体には、かたい骨がありません。背骨もあごも、弾力のある軟骨でできています。人の耳や鼻の先と同じ、しなやかな組織です。骨がないぶん体は軽く、大きな肝臓にためた油の力で、しずまずに泳ぎます。サメには、多くの魚が持つ浮き袋がありません。そのかわりを、この肝臓の油がはたしています。

歯は何度も生え変わる

サメの歯は、あごに何列も重なって並んでいます。前の歯が抜けると、後ろの列の歯がベルトコンベアのように前へ出てきます。こうして、一生のうちに3万本もの歯を使うといわれます。歯はかたく化石に残りやすいため、大昔のサメの姿は、おもに歯の化石から調べられています。

えらで呼吸し、泳ぎ続ける

サメの体の横には、5〜7対のえらあなが並びます。ふつうの魚のような「えらぶた」がないため、多くのサメは泳ぎ続けて口から水を取りこみ、えらに送ります。泳ぎを止めると呼吸ができず、弱ってしまう種もいます。いっぽうで、砂の底でじっと休みながら呼吸できる種もいます。鼻先には、獲物が出す弱い電気を感じ取る特別な器官があり、にごった海でもえものを見つけられます。

肌はザラザラのうろこ

サメの肌は、頭からしっぽに向けてなでるとなめらかですが、逆になでるとザラザラします。これは、歯とよく似た小さなトゲ状のうろこが、体の表面をびっしりおおっているためです。このうろこは水の流れをととのえ、速く静かに泳ぐのに役立ちます。その仕組みは、競泳用の水着のヒントにもなりました。

サメの種類

水族館のジンベエザメ
魚類で最大のジンベエザメ。大きな体でプランクトンを食べる(Zac Wolf, CC BY-SA 2.5, via Wikimedia Commons)

サメには500種以上がいます。姿も暮らしもさまざまです。

代表的なサメたち

  • ジンベエザメ……魚類で最大。大きな口でプランクトンをこしとって食べる、おとなしいサメです。
  • ホホジロザメ……強い力とするどい歯を持つ大型の捕食者。映画「ジョーズ」に登場することで広く知られています。
  • シュモクザメ(ハンマーヘッド)……頭が左右に大きく張り出した、金づちのような形をしています。
  • イタチザメ……「海の掃除屋」と呼ばれ、いろいろなものを食べます。
  • ネコザメ……浅い海にすむ小型のサメで、かたい歯で貝を割って食べます。
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人とのかかわり

人を襲うのは一部の種

「サメは人食い」という怖いイメージがあります。けれども、人を襲うことがあるのは、ホホジロザメやイタチザメなど一部の種だけです。500種以上のうちのごくわずかにすぎません。人がサメに襲われる事故も、世界で年に数人ほどとめったに起こりません。多くのサメは、人にはほとんど関心を持たないおとなしい魚です。

むしろ人がサメを減らしている

いっぽうで、人はサメを1年に約1億匹もとっています。ひれを目当てにした漁などが原因です。この50年ほどで、サメの数はおよそ7割も減ったとされます。「襲うサメ」より「減らされるサメ」のほうが、実際にははるかに深刻な問題です。海の食物連鎖の頂点にいるサメが減ると、海全体のバランスもくずれてしまいます。

豆知識

卵で産む種、赤ちゃんで産む種

サメの産み方は、種によって異なります。卵で産む種は、「人魚の財布」と呼ばれるカプセル型の卵を海藻などに産みつけます。いっぽう、多くのサメは母親のおなかの中で卵をかえし、ある程度育った赤ちゃんを産みます。小さいころから泳いで身を守れるよう、しっかり育ってから生まれてくる種が多いのです。

400年生きるサメ

北の冷たい海にすむグリーンランドザメは、400年以上生きると考えられています。背骨を持つ動物のなかで、最も長生きです。ゆっくり成長し、おとなになるまでに100年以上かかるともいわれます。

恐竜より古い仲間

サメの仲間は、4億年以上前から海にいます。これは恐竜が現れるよりも、ずっと前のことです。長い年月のあいだ、体のつくりを大きく変えずに生きのびてきました。大昔には、体長15mを超えたとされる巨大なサメ「メガロドン」もいました。こちらはすでに絶滅し、今は歯の化石から姿が調べられています。

参考

  • Wikipedia(英語版)「Shark」(分類・軟骨・歯・感覚・繁殖・保全)
  • IUCN Red List(サメ各種の分布と保全状況)
  • Florida Museum「International Shark Attack File」(人への被害の実データ)

画像出典

アイキャッチ画像: Hermanus Backpackers, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons(本文中の写真は各キャプションに出典を記載)

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