クマ【総合】

食肉目(ネコ・イヌ・クマ)

クマは、大きな体とするどいツメを持つ、食肉目クマ科の動物です。世界に8種がいて、日本にはツキノワグマとヒグマの2種がすんでいます。多くは肉も植物も食べる雑食で、寒い地方の種は冬に冬眠します。

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分類と学名

分類階層

  • 界:動物界 Animalia
  • 門:脊索動物門 Chordata
  • 綱:哺乳綱 Mammalia
  • 目:食肉目(ネコ目)Carnivora
  • 科:クマ科 Ursidae

和名・英名

  • 和名:クマ
  • 英名:Bear

グループの成り立ち

クマ科には、今生きているものが8種います。食肉目のなかまですが、食べものは種によって大きく異なります。ホッキョクグマは肉を主に食べ、ジャイアントパンダは竹ばかりを食べます。多くの種は、木の実・草・虫・魚・小動物などを食べる雑食です。

大きさ・分布などの基本データ

大きさ最小のマレーグマで約25〜65kg/最大のホッキョクグマで350〜700kg
種類8種
分布アジア・ヨーロッパ・南北アメリカ・北極。アフリカとオーストラリアにはいない
生息環境森・山・北極の氷の上・竹林など
食べもの多くは雑食(種によって肉食・植物食にかたよる)
走る速さ時速50km前後(人より速い)
寿命野生で20〜30年ほど

クマのからだと暮らし

森を歩くヒグマ
森を歩くヒグマ。足の裏全体をつけて歩く(Charles J. Sharp, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

かかとをつけて歩く

クマは、人と同じように足の裏全体を地面につけて歩きます。この歩き方のおかげで、後ろあしで立ち上がったり、木に登ったりするのが得意です。立ち上がるのは、おそっているのではなく、遠くを見たりにおいをかいだりするための行動であることも多いです。太いツメは、木登りや穴ほり、えものをおさえるのに役立ちます。

鋭い鼻と走る速さ

クマの鼻は非常によくきき、犬よりもすぐれているといわれます。遠くにある食べもののにおいも、風にのってかぎ分けます。体は大きいものの動きはにぶくなく、走れば時速50km近くに達します。人が走って逃げきれる速さではありません。木登りや泳ぎも得意で、川をわたって移動することもあります。

冬眠と、小さな赤ちゃん

寒い地方のクマは、秋にたくさん食べて体に栄養をため、冬になると穴にこもって冬眠します。冬眠のあいだは体温や心臓の動きを下げ、食べずにすごします。メスは、この冬眠中に赤ちゃんを産みます。生まれたばかりの子は500gほどしかなく、母親のそばで乳を飲んで育ちます。春になると、親子で冬眠明けをむかえます。

クマの種類

さまざまなクマの種類
世界には8種のクマがいる(MathKnight, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

世界には、次の8種のクマがいます。

  • ヒグマ……北海道にもすむ大型のクマ。北アメリカでは「グリズリー」とも呼ばれます。
  • ツキノワグマ……本州や四国にすむ。胸に月のような白い模様があります。
  • ホッキョクグマ……クマで最大。北極の氷の上でアザラシを狩る、肉食のクマです。
  • アメリカグマ……北アメリカに広くすむ、黒っぽいクマです。
  • マレーグマ……東南アジアにすむ最小のクマ。長い舌でハチミツやアリをなめとります。
  • ナマケグマ……インドなどにすみ、シロアリを吸い込むようにして食べます。
  • メガネグマ……南アメリカにすむ唯一のクマ。目のまわりの白い模様がめがねのようです。
  • ジャイアントパンダ……中国にすみ、一日の大半をかけて竹を食べます。
ジャイアントパンダ
ジャイアントパンダは、中国の山地の竹林にすむ白黒の模様のクマです。肉食動物であるクマの仲間なのに、食事のほとんどを竹に頼る変わった動物です。手のひらにのるほど小さな赤ちゃんや、中国からの「レンタル」でも知られています。分類と学名分類階層界:...

日本にすむ2種のクマ

ツキノワグマ(本州・四国)

本州と四国の山にすむのが、ツキノワグマです。胸にある三日月のような白い模様が名前の由来です。木登りが得意で、どんぐりなどの木の実を好んで食べます。日本のクマといえば、多くはこのツキノワグマを指します。

ヒグマ(北海道)

北海道にすむのが、ヒグマです。日本にすむ陸の動物のなかで最も大きく、大きなオスは体重400kgを超えることもあります。魚や草、木の実まで、はば広く食べる雑食です。力が強く、日本の自然のなかでは頂点に立つ動物です。

人とのかかわり

親子で歩くヒグマ
親子で歩くクマ。子グマの近くには母グマがいる(Addshore, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

天敵のいない、森の頂点

大人のクマには、自然界でおそってくる天敵がほとんどいません。生態系の頂点に近い、強い動物です。ただし、子グマは大きなオスのクマにおそわれることがあります。日本の自然のなかでは、大人のクマをおそう野生動物はほとんどいません。

不意の遭遇と事故

クマは本来、人を避けて暮らします。人身事故の多くは、たがいに気づかないまま突然出会い、驚いたクマが起こすものです。このため登山者は、鈴やラジオで音を立てて存在を早めに知らせ、不意の遭遇を防いできました。ただし、沢の音や風で鈴の音がかき消される場合もあります。また、食べもののにおいはクマを引き寄せ、山に残された生ゴミが人里への出没を招くことも知られています。

遭遇したときの行動

クマに出会ったとき、走って逃げるのは逆効果になります。クマは時速50km近くで走り、逃げる相手を追う習性があるためです。背を向けず、ようすを見ながらゆっくり後ずさりして距離をとる対応がとられます。とくに子グマの近くには母グマがいることが多く、子に近づいた人が母グマに攻撃された例も報告されています。

豆知識

竹ばかり食べるジャイアントパンダも、クマ科の一員です。もともと肉も消化できる体を持ちながら、竹を主食としています。その手には、竹をにぎるための突起(にせ親指)があります。また、成長すれば体重が数百kgになるクマも、生まれたときは500gほどしかありません。

参考

  • Wikipedia(英語版)「Bear」(8種の分類・食性・冬眠・繁殖)
  • IUCN Red List(クマ各種の分布と保全状況)
  • 環境省「クマに関する各種情報・データ」(日本のクマと安全対策)

画像出典

アイキャッチ画像: Francis C. Franklin, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons(本文中の写真は各キャプションに出典を記載)

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