シマウマ

奇蹄目(ウマ・サイ)

シマウマは、白と黒の縞模様を持つ、アフリカのウマの仲間です。縞の模様は一頭ごとに異なり、同じものはありません。地の色は黒で、そこに白い縞が入ると考えられています。現在は3種が知られ、多くは草原で群れをつくって暮らします。

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分類と学名

分類階層

  • 界:動物界 Animalia
  • 門:脊索動物門 Chordata
  • 綱:哺乳綱 Mammalia
  • 目:奇蹄目 Perissodactyla(ウマやサイの仲間)
  • 科:ウマ科 Equidae
  • 属:ウマ属 Equus(3種のシマウマ)

和名・英名

  • 和名:シマウマ(縞馬)
  • 英名:Zebra

ウマ・ロバと同じ仲間

シマウマは、ウマやロバと同じウマ属に含まれます。ひづめの指が奇数の奇蹄目に属し、サイやバクとは遠い仲間です。

サイ
サイは、鼻の上に角を持つ大型の草食動物です。その角は骨ではなく、毛や爪と同じケラチンという成分でできています。現生のサイは5種。アフリカとアジアの草原や森林に分布します。角を目当てにした密猟が続き、多くの種が絶滅の危機にあります。分類と学名...

大きさ・分布などの基本データ

大きさ体長 約2〜2.5m・体重 約230〜450kg(種による)
分布アフリカの東部・南部
生息環境草原・サバンナ・低木林・山地(種による)
食べもの草食(おもに草)
縞模様一頭ごとに異なり、同じものはない
天敵ライオンなど
保全状況種により準絶滅危惧〜絶滅危惧(グレビーは絶滅危惧)

黒地に、白い縞

シマウマの縞模様
一頭ごとに異なるシマウマの縞。地の色は黒で、白い縞が入るとされる(Giles Laurent, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

黒い地に入る、白い縞

黒い皮膚

シマウマは「白地に黒い縞」に見えますが、実際は逆と考えられています。地の色は黒で、そこに白い縞が入っています。縞は毛の色の違いで、毛をそり落とした皮膚そのものは黒い色をしています。白と黒のどちらが地かは、長く議論されてきた点でもあります。

おなかの模様が手がかり

地が黒とされる手がかりの一つが、体の発生のしかたです。おなかの毛につく縞のようすなどから、黒い地に白い縞が加わると説明されます。もとの色が黒で、あとから白い部分ができる、という順番です。見た目の印象とは、逆の関係になっています。

一頭ごとに違う縞

シマウマの縞模様は、人の指紋のように一頭ごとに異なります。まったく同じ模様のシマウマは、二頭といません。この個体ごとの違いは、親子や仲間を見分けるのにも役立つとされます。群れの中でも、たがいを模様で区別していると考えられています。黒と白の割合は種や地域によって変わり、南に分布するものほど白い部分が広がる傾向があります。

縞模様の役割

有力なのは「ハエよけ」

吸血バエよけ

縞模様の役割として、もっとも証拠がそろっているのが「ハエよけ」です。アブやツェツェバエのような血を吸うハエは、縞のある体にうまく着地できません。実験でも、縞のある面には虫が寄りつきにくいと確かめられています。これらのハエは病気を運ぶため、縞は身を守る役に立ちます。

そのほかの説

縞のはたらきには、ほかにもいくつかの説があります。草原にまぎれるカモフラージュ、体温を下げる調節、仲間どうしの見分けなどです。ただし、どれも決め手には欠けています。体温説では、黒い縞と白い縞で温まり方が変わり、体の上に空気の流れが生まれると考えられています。今のところは、ハエよけの説がもっとも支持されています。

3種のシマウマ

グレビーシマウマ
グレビーシマウマ。縞が細かく、耳が大きい。3種でもっとも大きい(Gzen92, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

見た目で見分ける3種

サバンナシマウマ

もっとも数が多く、広く分布するのがサバンナシマウマです。縞は太めで、おしりのあたりまで横向きに走ります。動物園でよく見られるのも、多くはこの種です。保全状況は、準絶滅危惧とされています。

グレビーシマウマ

3種の中でもっとも大きいのが、グレビーシマウマです。縞が細かく、耳が大きくて丸いのが特徴です。おなかは白く、縞は入りません。数を大きく減らし、絶滅危惧に指定されています。

ヤマシマウマ

山地の斜面にすむのが、ヤマシマウマです。のどに「肉だれ」というたるみがあり、おしりに格子のような模様が出ます。おもにアフリカ南部の山に分布します。生息数は少なく、危急種とされています。

群れと天敵、そして「乗れない」わけ

シマウマの群れ
水辺に集まるサバンナシマウマの群れ(Charles J. Sharp, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

群れと天敵

サバンナシマウマとヤマシマウマは、群れをつくって暮らします。オス1頭とメス数頭、その子どもからなる「ハーレム」が基本です。天敵はライオンなどで、おそわれると時速60kmほどで走って逃げます。追いつめられたときは、後ろ足の強い蹴りや噛みつきで反撃します。

草原では、ヌーなどほかの草食動物と混じって移動することもあります。生まれたばかりの子は、数十分のうちに立ち上がり、すぐに走れるようになります。天敵の多い草原で生きのびるための、早い成長です。

ライオン
ライオンは、アフリカの草原にすむ大型のネコのなかまです。ネコの仲間でただ一種、「プライド」と呼ばれる群れをつくって暮らします。オスの立派なたてがみと堂々とした姿から、「百獣の王」と呼ばれてきました。分類と学名分類階層界:動物界 Animal...

ウマに似て、乗れない理由

シマウマはウマによく似ていますが、ウマやロバのように人には乗れません。何度も試みられたものの、完全に家畜化されなかった動物です。気性が神経質で、驚くと激しくあばれるためだといわれます。群れの中の上下関係も、人がうまく利用できる形ではありません。いちど噛みつくと離さない気の荒さもあり、あつかいは簡単ではありません。見た目は似ていても、乗用の動物にはなりませんでした。

参考

  • Wikipedia(英語版)「Zebra」― 3種・縞の機能(ハエよけ)・生態・家畜化・保全の各節
  • せいかつ生き物図鑑「シマウマとは|縞模様の役割・3種の特徴・行動と生態」― 3種の特徴と縞の諸説
  • regions-journey「シマウマはなぜ縞模様?白黒の理由と馬との違い」― 白黒・家畜化・馬との違い

画像出典

アイキャッチ画像:Yathin S Krishnappa, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons(16:9にトリミングして使用。サバンナシマウマ)。本文中の画像は各キャプションに出典を記載しています。

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