シマウマは、白と黒の縞模様を持つ、アフリカのウマの仲間です。縞の模様は一頭ごとに異なり、同じものはありません。地の色は黒で、そこに白い縞が入ると考えられています。現在は3種が知られ、多くは草原で群れをつくって暮らします。
分類と学名
分類階層
- 界:動物界 Animalia
- 門:脊索動物門 Chordata
- 綱:哺乳綱 Mammalia
- 目:奇蹄目 Perissodactyla(ウマやサイの仲間)
- 科:ウマ科 Equidae
- 属:ウマ属 Equus(3種のシマウマ)
和名・英名
- 和名:シマウマ(縞馬)
- 英名:Zebra
ウマ・ロバと同じ仲間
シマウマは、ウマやロバと同じウマ属に含まれます。ひづめの指が奇数の奇蹄目に属し、サイやバクとは遠い仲間です。

大きさ・分布などの基本データ
| 大きさ | 体長 約2〜2.5m・体重 約230〜450kg(種による) |
|---|---|
| 分布 | アフリカの東部・南部 |
| 生息環境 | 草原・サバンナ・低木林・山地(種による) |
| 食べもの | 草食(おもに草) |
| 縞模様 | 一頭ごとに異なり、同じものはない |
| 天敵 | ライオンなど |
| 保全状況 | 種により準絶滅危惧〜絶滅危惧(グレビーは絶滅危惧) |
黒地に、白い縞

黒い地に入る、白い縞
黒い皮膚
シマウマは「白地に黒い縞」に見えますが、実際は逆と考えられています。地の色は黒で、そこに白い縞が入っています。縞は毛の色の違いで、毛をそり落とした皮膚そのものは黒い色をしています。白と黒のどちらが地かは、長く議論されてきた点でもあります。
おなかの模様が手がかり
地が黒とされる手がかりの一つが、体の発生のしかたです。おなかの毛につく縞のようすなどから、黒い地に白い縞が加わると説明されます。もとの色が黒で、あとから白い部分ができる、という順番です。見た目の印象とは、逆の関係になっています。
一頭ごとに違う縞
シマウマの縞模様は、人の指紋のように一頭ごとに異なります。まったく同じ模様のシマウマは、二頭といません。この個体ごとの違いは、親子や仲間を見分けるのにも役立つとされます。群れの中でも、たがいを模様で区別していると考えられています。黒と白の割合は種や地域によって変わり、南に分布するものほど白い部分が広がる傾向があります。
縞模様の役割
有力なのは「ハエよけ」
吸血バエよけ
縞模様の役割として、もっとも証拠がそろっているのが「ハエよけ」です。アブやツェツェバエのような血を吸うハエは、縞のある体にうまく着地できません。実験でも、縞のある面には虫が寄りつきにくいと確かめられています。これらのハエは病気を運ぶため、縞は身を守る役に立ちます。
そのほかの説
縞のはたらきには、ほかにもいくつかの説があります。草原にまぎれるカモフラージュ、体温を下げる調節、仲間どうしの見分けなどです。ただし、どれも決め手には欠けています。体温説では、黒い縞と白い縞で温まり方が変わり、体の上に空気の流れが生まれると考えられています。今のところは、ハエよけの説がもっとも支持されています。
3種のシマウマ

見た目で見分ける3種
サバンナシマウマ
もっとも数が多く、広く分布するのがサバンナシマウマです。縞は太めで、おしりのあたりまで横向きに走ります。動物園でよく見られるのも、多くはこの種です。保全状況は、準絶滅危惧とされています。
グレビーシマウマ
3種の中でもっとも大きいのが、グレビーシマウマです。縞が細かく、耳が大きくて丸いのが特徴です。おなかは白く、縞は入りません。数を大きく減らし、絶滅危惧に指定されています。
ヤマシマウマ
山地の斜面にすむのが、ヤマシマウマです。のどに「肉だれ」というたるみがあり、おしりに格子のような模様が出ます。おもにアフリカ南部の山に分布します。生息数は少なく、危急種とされています。
群れと天敵、そして「乗れない」わけ

群れと天敵
サバンナシマウマとヤマシマウマは、群れをつくって暮らします。オス1頭とメス数頭、その子どもからなる「ハーレム」が基本です。天敵はライオンなどで、おそわれると時速60kmほどで走って逃げます。追いつめられたときは、後ろ足の強い蹴りや噛みつきで反撃します。
草原では、ヌーなどほかの草食動物と混じって移動することもあります。生まれたばかりの子は、数十分のうちに立ち上がり、すぐに走れるようになります。天敵の多い草原で生きのびるための、早い成長です。

ウマに似て、乗れない理由
シマウマはウマによく似ていますが、ウマやロバのように人には乗れません。何度も試みられたものの、完全に家畜化されなかった動物です。気性が神経質で、驚くと激しくあばれるためだといわれます。群れの中の上下関係も、人がうまく利用できる形ではありません。いちど噛みつくと離さない気の荒さもあり、あつかいは簡単ではありません。見た目は似ていても、乗用の動物にはなりませんでした。
参考
- Wikipedia(英語版)「Zebra」― 3種・縞の機能(ハエよけ)・生態・家畜化・保全の各節
- せいかつ生き物図鑑「シマウマとは|縞模様の役割・3種の特徴・行動と生態」― 3種の特徴と縞の諸説
- regions-journey「シマウマはなぜ縞模様?白黒の理由と馬との違い」― 白黒・家畜化・馬との違い
画像出典
アイキャッチ画像:Yathin S Krishnappa, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons(16:9にトリミングして使用。サバンナシマウマ)。本文中の画像は各キャプションに出典を記載しています。


