タカ【総合】

翼を広げて舞うオオタカ 猛禽類

タカは、鋭いかぎ爪とかぎ形のくちばしをもち、ほかの動物を捕らえて食べる鳥の仲間です。ワシ・タカ・ハヤブサ・ハゲワシ・コンドルなどをまとめて「猛禽類」と呼びます。このページでは、それぞれの鳥の特徴と、個別のページへの入口をまとめています。

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分類と学名

分類階層

  • 界:動物界 Animalia
  • 門:脊索動物門 Chordata
  • 綱:鳥綱 Aves
  • 目:タカ目 Accipitriformes(ハヤブサ目・コンドル科なども含む広い意味の猛禽類)
  • 科:タカ科・ミサゴ科・ヘビクイワシ科・ハヤブサ科・コンドル科 など

和名・英名

  • 和名:タカ(鷹)/総称:猛禽類
  • 英名:birds of prey/raptor

「ワシ」「タカ」「ハヤブサ」の呼び分け

「ワシ」と「タカ」は、はっきりとした分類の名前ではありません。同じタカ科のうち、大きくて立派なものをワシ、中くらいから小さいものをタカと呼び分けてきました。これは昔からの習わしです。一方、ハヤブサは見た目こそ似ていますが、タカ目とは別のハヤブサ目に属します。近年の研究では、ハヤブサはタカよりもインコに近いことも分かってきました。コンドル(新世界ハゲワシ)も、旧世界のタカ類とは別の系統です。このページでは、これらをまとめて広い意味での「タカの仲間(猛禽類)」として紹介します。

大きさ・分布などの基本データ

大きさ全長 約25cm(小型のタカ)〜130cm(大型のコンドル)/翼を広げた幅 最大3mをこえる
分類タカ目・ハヤブサ目など(広い意味の猛禽類)
分布南極を除く世界中
生息環境森林・草原・海辺・山岳から都市まで、幅広い
食べ物肉食。生きた獲物を捕らえる種と、死骸を食べる種がいる
日本の種類ワシ・タカ・ハヤブサなど、およそ30種が記録されている

猛禽類とはどんな鳥か

鋭いかぎ爪とかぎ形のくちばし

猛禽類に共通するのが、獲物を捕らえるための体のつくりです。足には鋭くて太いかぎ爪があり、これで獲物をしっかりとつかみます。くちばしは先が下に曲がったかぎ形で、肉を引き裂くのに向いています。狩りをする種は、この爪とくちばしを使って獲物を仕留めます。死骸を食べるハゲワシやコンドルも、硬い皮を破るのに丈夫なくちばしを役立てています。

すぐれた視力と飛ぶ力

多くの猛禽類は、人よりはるかにすぐれた視力をもち、高い空から地上の小さな獲物を見つけ出します。大きな翼で上昇気流に乗り、ほとんど羽ばたかずに長い時間を舞える種も少なくありません。狩りの仕方は、急降下して襲うもの・待ち伏せるもの・においで死骸を探すものなど、仲間によってさまざまです。

大きなワシの仲間

ワシは、猛禽類のなかでも特に大きく、力強い仲間です。山や海辺で、ノウサギや魚などを捕らえて暮らします。日本では、天然記念物に指定されている種も多く、その多くが数を減らしています。

イヌワシ
イヌワシは、日本の山岳地帯に暮らす大型のワシで、国の天然記念物に指定されています。翼を広げると2メートル近くにおよび、断崖から急降下してノウサギなどを捕らえる、空の狩人として知られます。分類と学名分類階層界:動物界 Animalia門:脊索...
クマタカ
クマタカは、日本の山地の森に暮らす大型のタカで、森林生態系の頂点に立つことから「森の王者」と呼ばれます。頭の後ろにのびた冠羽と、翼を広げれば1.5メートルを超える姿が目を引く猛禽です。分類と学名分類階層界:動物界 Animalia門:脊索動...
ハクトウワシ
ハクトウワシは、白い頭と尾が目印の北アメリカの大型のワシです。アメリカ合衆国の国のシンボルとして知られ、水辺で魚をとらえる狩りや、鳥のなかでも最大級の巨大な巣をつくることで有名です。分類と学名分類階層界:動物界 Animalia門:脊索動物...
オオワシ
オオワシは、冬に流氷とともに北海道へやってくる、世界でもっとも重いワシの一つです。黒い体に白い肩と尾、そして巨大な黄色いくちばしが目を引きます。日本では卵を産まず、ロシア極東から渡ってくる冬の使者として知られます。分類と学名分類階層界:動物...
オジロワシ
オジロワシは、白いくさび形の尾をもつ大型のワシで、北海道では日本で数少ない繁殖するワシとして知られます。海や湖のほとりで魚を捕らえて暮らし、冬にはロシアから渡ってくる群れも加わります。名前のとおり、成鳥の白い尾が一番の目印です。分類と学名分...

身近なタカの仲間

ワシより小さめのタカには、人の暮らしの近くで見られる種もいます。都市の公園や海辺の空でも姿を見せ、最も身近な猛禽といえます。

オオタカ
オオタカは、灰色の体と赤い目をもつ中型のタカで、古くから鷹狩りの主役として親しまれてきました。かつては森の奥で暮らす鳥でしたが、近年は都市の公園でも繁殖し、皇居や明治神宮でもその姿が確認されています。分類と学名分類階層界:動物界 Anima...
ハイタカ
ハイタカは、林に潜んで小鳥を狙う、小型のタカです。オオタカと同じなかまですが、ひとまわり小さく、生垣や薮のあいだをすばやく飛んで獲物を襲います。オスとメスで大きさが大きく違い、狙う獲物まで違うのが特徴です。冬には、市街地の公園や庭先にもやっ...
ツミ
ツミは、日本でいちばん小さなタカです。ハトほどの大きさで、オスは赤い目とオレンジ色の胸をもちます。近ごろは、都市の公園や街路樹でも子育てをするようになりました。巣のそばにオナガが集まる、変わったつきあいでも知られます。体は小さくても、小鳥を...
トビ
トビは、「ピーヒョロロ」という声で知られる、日本でもっとも身近な大型の鳥です。海辺や川、街の上空をゆったりと輪を描いて舞う姿でおなじみです。動物の死骸などを食べる、空の掃除屋として暮らしています。トンビの呼び名でも親しまれ、タカやワシと同じ...
ノスリ
ノスリは、草地や農地でネズミなどを狙う、ずんぐりとした中型のタカです。トビより色が淡く、丸みのある体つきをしています。杭や電柱にとまって待ち伏せたり、空中で止まる停空飛翔から急降下したりして獲物をとらえます。かつて鷹狩に使えないタカとして「...
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変わった姿の猛禽

猛禽類には、普通のワシやタカとは大きく異なる暮らしをするものもいます。地上を歩いてヘビを狩る鳥や、タカとは別の系統でありながら空を最も速く飛ぶ鳥です。水辺で魚だけをとらえる鳥も、この仲間に含めて紹介します。

ヘビクイワシ
ヘビクイワシは、長い脚で草原を歩き回り、ヘビなどの獲物を踏みつけて仕留めるアフリカのワシの仲間です。後頭部にのびた黒い飾り羽と、モデルのように長い脚が目を引き、空を飛ぶよりも地上で暮らすことで知られます。分類と学名分類階層界:動物界 Ani...
Page Not Found - いきもの図鑑
ハヤブサ
ハヤブサは、急降下で時速300kmをこえる、世界最速の動物として知られる鳥です。南極やニュージーランドをのぞくほぼ全世界にすみ、猛禽のなかでもっとも広く分布します。近ごろは都市の高いビルにも巣をつくり、街なかで見られることも増えました。分類...
チョウゲンボウ
チョウゲンボウは、ハトほどの大きさの小さなハヤブサのなかまです。空中の一点でぴたりと止まる「ホバリング」の名手で、止まったまま地上のネズミや昆虫をさがします。近ごろは、崖のかわりにビルや橋を利用して、都市のまん中で子育てをすることでも知られ...
ミサゴ
ミサゴは、魚だけを狙って狩る、水辺の猛禽です。上空で羽ばたいて止まり、獲物を見つけると足から水中へ突っこんで、するどい爪で魚をつかみとります。白い頭に黒い過眼線が入るのも特徴です。タカやワシとは別の、ミサゴ科というグループに属します。英名オ...

死肉を食べる掃除屋

頭や首の羽が薄く、おもに動物の死骸を食べる仲間が、ハゲワシとコンドルです。死骸を素早く片づけ、病気の広がりを防ぐ「掃除屋」として、自然のなかで大切な役割を担っています。それぞれ旧世界と新世界に暮らす、別の系統のグループです。

ハゲワシ【総合】
ハゲワシは、動物の死骸を食べて片づける、大型の猛禽の仲間です。頭や首の羽が薄く、地肌がむき出しになっているものが多く、「掃除屋」として自然のなかで大切な役割を担っています。アフリカやアジア、ヨーロッパの空を舞い、遠くの死骸を見つけて集まりま...
コンドル【総合】
コンドルは、南北アメリカの空を舞い、動物の死骸を食べて暮らす大型の鳥です。アンデスコンドルは翼を広げると3メートル近くになり、世界でもっとも大きな飛ぶ鳥の一つに数えられます。旧世界のハゲワシとよく似た姿をしていますが、これは別のグループです...

ワシ・タカ・ハヤブサの見分け方

大きさとシルエットで見分ける

空を舞う猛禽には、大きさや翼・尾の形に、グループごとの特徴があります。

ワシ大きく、翼の幅が広い。開けた空を悠々と舞う。イヌワシ・オオワシなど
タカ中くらいの大きさ。オオタカは翼が短く尾が長い。トビは尾がバチ形にへこむ
ハヤブサ翼が先のとがった三角形。急降下がとても速い。別のハヤブサ目
ハゲワシ・コンドル頭や首の羽が薄い。死骸を食べる。日本にはほとんどいない

特にトビは、尾の中央がへこんだバチ形が大きな目印になります。

タカと人との関わり

鷹狩りから保護へ

タカは、古くから人と深く関わってきた鳥です。飼いならしたタカで獲物を捕らえる鷹狩りは、日本でも千年以上の歴史をもち、オオタカなどが使われてきました。ワシは力の象徴として、多くの国の国章や旗に描かれています。一方、現代では開発や鉛中毒などによって数を減らす種が多く、天然記念物への指定や再導入などの保護が進められています。猛禽類は食物連鎖の上位に位置するため、その生息の状況は、その土地の自然環境を知る手がかりとして注目されています。

参考

  • English Wikipedia「Bird of prey」(猛禽類の分類・特徴)
  • ウィキペディア「タカ」「猛禽類」(ワシ・タカ・ハヤブサの呼称と分類)
  • IUCN Red List(各種の保全状況)

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